畳はいいですね、その効用とお手入れ方法。

我々の祖先が畳を発明したのはなんと平安時代。それが今も敷物として使われているのは畳が大変優れているからです。江戸時代中期には一般庶民に、明治時代には農民にも、畳が広く取り入れられたとのことです。

はっきりと四季の変化があり、湿度の比較的高い気候と、履物を脱いで室内で生活する日本人の生活習慣に、畳はピッタリです。

畳の優れた効果

一般に畳の構造は、稲わらを糸でさしかためた床に、い草で編んだ表をつけ、畳縁をつてたものです。さて、畳の優れたその効果をいくつか挙げてみましょう。

湿度を40%程度に保つ

湿度が高くなれば湿気を吸い、低くなれば今度は湿気を放出する。自然の素材が少なくなってきた私たちの生活で、畳は自然の力を生かして、部屋の湿度をコントロールしてくれます。

しかしあまりに湿度が高いと、畳はカビ、ダニ、シロアリの発生の原因になりますので、時々は湿気の害を防ぐ対策も必要です。

悪い空気を吸って部屋をキレイに

畳には、人間に悪い影響を与える二酸化窒素やVOC(揮発性有機化合物)などを吸着して、部屋の空気をキレイにする力をもっています。

また、あのい草独特の香りには私たちの気持ちをリラックスさせ、ストレスを解消し、精神を安定させる森林浴にも似た効果があります。

畳は湿気をコントロールしたり、有害物質を吸着したり、まるで天然の空気清浄機です。

畳の快適性は抜群

い草やわらの一本一本の中には、たくさんの空気が入っています。そのソフトな構造から弾力性、吸音遮音効果、夏涼しく冬は暖かい断熱、保温性優れています。

また、そのさわやかな香り、色、肌触りは、快適な毎日を支える大切な要素です。

畳を長持ちさせる方法

畳を長生きさせる注意点をいくつか上げてみます。

畳は湿気が大敵です。ダニやカビの発生を抑えるため、年2回程度の畳干しをしたいものです。難しい場合にはよく晴れた日に、畳を上げてビール瓶やジュース缶を置き、風を通すだけでも効果的です。

畳のおそうじは濡れ雑巾で拭くと畳の光沢がなくなります。固く絞った雑巾か、乾いた雑巾でカラ拭きをして下さい。

長期間の使用によって畳も日焼けを起こします。天然のい草で織られているので退色は避けられませんが、なるべく直射日光は避けましょう。日焼けを少しやわらげるには、酢を1パーセントほど混ぜたお湯で拭くという方法があります。

畳の上にじゅうたんを敷くと、ホコリや食べ物のカスなどが溜まり、それをエサとするダニやカビの発生の原因になります。また、畳の湿気が発散されず、畳や建物を傷める原因ともなります。

畳に重いもの(テレビやピアノなど)をおく場合、足の部分にベニヤ板やダンボールなどの下敷きを敷くとへこみが少なくなります。

2016年04月25日