空気のお掃除=換気、空気清浄機の事ではありません。

現代の建物はとても気密性が高く、快適です。でもその分、換気を考えなければいけません。換気は空気のお掃除とも言えます。

換気の目的

ホコリを追い出す

空気中のほこりには、目に見えない有害な雑菌が付着していることもあるのです。換気によって室内の塵埃を追い出せば、衛生的で快適な空間にへんし~ん…です。

室温の調整、熱気を追い出す

夏の夜、換気扇で室内の暑気を追い出し、涼しい外気を取り込めば、エアコンも早く効きます。また熱交換式の換気扇は冬の暖房効果を落とさずに換気ができます。

タバコの臭いなどを脱臭

換気扇は、いろいろな原因から発生する不快な悪臭をすみやかに排出し、快適な環境をつくります。もちろんタバコの臭いもとってくれます。

ジメジメを追い出す

住まいの湿気は、お風呂場だけとは限りません。人や燃焼器具からも水分の放出は大いにあります。結露によるカビの発生や床、壁のいたみも問題です。室内の湿気は、換気によって取り除けます。

上手な換気、空気の流れを読む

換気とは、室内の空気と外気を入れ替えることをいうのは、きっと皆さんご存じのはず。ところで、換気扇(とくにプロペラファンのタイプ)を使用して換気を行う場合、給気(空気の入口)を意識したことがありますか?給気の少ない部屋では換気扇の能力が著しく低下します。

また効率のよい換気には空気の流れを考えることも大切です。換気扇(排気口)と、給気口や窓の位置関係を確かめて、効率のよい換気が行えるようにしましょう

この図のように、給気口と排気口が直線的に並ぶと、大変効率よく換気できます。

この様に隣り合った壁の場合、一部に空気の流れが鈍い所が生まれますが、おおむね換気できます。

おなじ壁に給気口と排気口がある場合、換気効率はよくありません。

部屋別換気方法

キッチン

台所は火器を使用する空間であり、もっとも多くの換気量が必要です。多くの排気量が必要ということは、冬場に台所用の換気扇を運転し続けると冷気の侵入による寒さ感や暖房効率を著しく損なうことになります。  

煮物・湯沸しなど料理の種類によっては必ずしも最大の換気量がいる訳ではありませんので、風量調整機能が付いている換気扇が設置されている場合には、こまめに風量切換を行なうことも大切です。

浴室

浴室換気の最大の目的は「浴室の乾燥」です。浴室内の湿気をある程度排出するためには、最低でも3時間は換気をする必要があります。

できれば夜の入浴後、朝まで換気扇を運転し続けることをおすすめします。浴室のカビの発生を抑えるためには「入浴中よりも入浴後の換気が大切」と覚えておいてください

トイレ

常時換気扇を運転するか、トイレ使用後10分程度の残置運転をおすすめします。 トイレ用の換気扇は小型で一般的に電気代もわずかですので、トイレ内の臭気を抑えるためにも換気扇を常時運転することがおすすめです。人感センサーを搭載し残置運転までを自動的に行なうタイプや、遅延タイマー付換気扇なども発売されています。

古い換気扇にご注意!

私は以前、飲食店の店長をしておりました。ある日のこと、店内から焦げ臭い臭いが漂ってきたことがあります。その焦げ臭い原因は、更衣室の換気扇からの煙でした。換気扇が古かったことと、ホコリがいっぱい付いていたことで、火が出る直前でした。

皆さん、古い扇風機や換気扇など、モーターを使った機器はこのような危険性があります。モーターの回転が遅いとか、不規則などの場合や、異常な音、臭いなどの症状があったら使用を中止して電気屋さんに相談しましょう。

2016年05月06日