掃除でウイルス感染対策

「ただの掃除屋がクリニックの感染対策なんてできるの?」正直、私も最初はそう思いました。ウイルスや細菌と聞くと我々はなにか非常に怖い、まるで妖怪のように思ってしまいます。

 

目に見えませんし、性質もよく分かりません。病人に近づくだけで、病気がうつってしまう気がします。

でもなぜ病気がうつるかを一つずつ考えていくと、「お掃除の仕方をちょっと変えれば、大方の伝染はふせげるんじゃないか!」と思えてきたんです。

EPAケミカルで除菌、光触媒で継続的に消毒

クリニックメンテナンス技能士講習では感染対策を学びます。その感染対策の2本柱は
①EPAケミカルの使用

②光触媒による消毒となります。

EPA(米国環境保護局)ケミカルとは、CDC(米国疾病管理予防センター)が定めた院内感染防止のためのガイドラインに沿って製造され、EPAの登録認定を受けた製品。これらの洗剤は、薬剤効果と安全性の試験をクリアしたものです。

このEPAケミカルが日本でも手に入るのですが、これを使ってクリニックのメンテナンスをしようというのが、一番目の柱です。掃除をしながら同時に除菌もしようという考えです。

二番目の光触媒というのは大変面白いものです。こんなものがこの世にあるのかとビックリしました。

簡単に言えば、酸化チタンに紫外線が当たると電子が飛び出て、自分の電子が不足してしまう。そのため、不足した電子を近くにある有機物から奪ってしまう。電子を奪われた有機物は、有機物として存在できなくなってしまう。

ここでいう有機物とはインフルエンザウイルスやノロウイルスなどを指します。

この光触媒の成分が、ドアノブ、自動ドアスイッチ、手すり、おもちゃなどに残っていれば、継続的に消毒が続く事となります。一回きりの消毒とは異なります。

今はインフルとかノロのシーズンではないので、いずれまた、これらの流行の時期にご案内をさせて頂きたいと思います。

2016年03月26日