界面活性剤が洗剤の正体ですが、それはいったいなんでしょうか。
界面活性剤を理解することで、洗剤が汚れを落とすしくみが理解できるようになります。なぜ洗剤を使うと汚れが落ちるのか、仕組みを見ていきましょう。
界面活性剤の界面とは?
水と油をコップに入れたとしましょう。どうなるでしょうか?
そうです、重い水がコップの下のほうにたまり、その上に油の層ができます。水と油は混ざりませんので、このように2層に分かれます。
水の上の、油と接しているところ、逆に油の下の水と接しているところ、ここを界面といいます。境界面といってもいいですね。
国と国でしたら、国境、県と県でしたら、県境ですね。
この界面を境ににて、水と油は中が悪いので決して混ざりませんね。
これを仲良くさせて、混ざり合うようにしてやろうというのが、次の活性剤の働きです。
界面活性剤の活性剤とは
活性剤は水と油の仲介役で、水とも油とも仲良しです。
「水君、僕と一緒に油君と仲良くしようよ!」と呼びかけます。また「油君、僕と一緒に水君と仲良くしよう!」と呼びかけます。するとそれぞれ「活性剤君が一緒なら、仲良くしてもいいよ!」と答えます。
そうすると、コップの中で分かれていた水と油の中に、界面活性剤を入れて、混ぜ合わせると、二つの層がなくなり、一つの混ざり合った状態になります。水と油が仲良くなったとも言えますね。
活性剤は、境界面を活性化せてなくしてしまう働きをします。界面活性剤の働きは分かりましたが、これがどう汚れを落とすのでしょうか
手についた油汚れを考えてみましょう!
手に油汚れが付いたときのことを考えてみましょう。水でこの手を洗っても、水がはじかれて、油汚れはほとんど取れません。
でも、石鹸を使えば油汚れを落とすことができますね。
これが界面活性剤が汚れを落とす様子です。油汚れと水を仲良くさせて、水と一緒に汚れを取り去りました。